日本における環境ビジネスの動向

 5月20日、東京ビッグサイトで開かれた2026NEW環境展/地球温暖化防止展にて、環境ビジネスの調査・情報収集をしてきました。NEW環境展に行ったのは、おそらくは15年ぶりぐらいになるかと思います。

 当時からあるものとして、使用済み天ぷら油からつくられるバイオディーゼル燃料の展示がありました。ただ、重油など複数種類の油がつくられる技術は、以前にはなかったと記憶しています。他に、家畜の糞尿などを用いたバイオガスプラントなども、昔からある技術です。

 太陽光発電については屋根ではなく、道路(地面)に設置するタイプのものが紹介されていました。ただし、車道ではなく歩道で、パネルの耐用年数は10年程度のようです。

 産業廃棄物などゴミの分別では、AIを利用したものがありました。これは最新技術なのでしょう。

 地下約10メートルより深くなると、季節を問わず温度が一定になります。この地中熱を冬は暖房等に、夏は冷房等に利用する技術は、個人的に注目している再生可能エネルギーのひとつです。この地中熱利用に関する展示が複数ありました。問題は初期投資が大きい点です。

 焼却灰は道路舗装などの材料として以前から使われていましたが、金・銀・銅などのメタル資源を取り出す技術が紹介されていました。焼却灰の再資源化は、最終処分場となる埋立地の延命に有効です。

 発電所や工場などから排出される二酸化炭素(CO2)を分離・回収し、地下深くの地層に閉じ込めるCCS (Carbon dioxide Capture and Storage) は、日本でも事業化へ向けて動いています。ただ、地震国である日本に、この技術が適切かどうか(地震を誘発することはないか?)については、慎重さが必要と考えます。

 二酸化炭素の回収・固定化については、CCSとは異なる技術の展示がありました。それは、回収した二酸化炭素を炭酸カルシウムや炭酸ナトリウムとして固定化・再資源化するというものです。

 以上、気になった展示について紹介しましたが、私がもっとも気になった点は、投入される資源やエネルギー及び最終的に廃棄される際の使用エネルギーと、成果物(メタル資源の取り出しや二酸化炭素固定など)との収支に関する話が、どこからも聞こえなかったことです。いわゆるライフサイクルアセスメント(LCA)に関することです。

 かつて、バイオマス燃料は二酸化炭素の収支がプラスマイナスゼロになる、といわれていましたが、近年では輸送や加工等でも二酸化炭素が生じることから、むしろ二酸化炭素を増やしている、といった研究結果も示されています。

 本当に環境にやさしい技術は何なのか、正直混乱しています。

2026年05月22日