効果的な温暖化対策とは?(2)

 進むべき方向を大転換した効果的な温暖化対策について考察する前に、なぜこれまでのやり方の延長では Sustainable Development(持続可能な開発)がうまくいかないのかについて考えてみます。

 二酸化炭素(CO2)排出量を増やしてしまう理由は、化石燃料の利用増加といった直接的なもの以外にもいくつか考えられます。そのうちのひとつは、主たる働き以外のところで、言い換えるなら目立たないところで、大量にCO2を排出しているパターンです。
 電気自動車(EV)がその典型例です。詳しくは過去の本ブログを参照してください(『電気自動車はSDGs的にアリか? - CO2排出量から - (1) 〜 (6)』など)。

 他に「総量を考慮していない」ことが挙げられます。いくら環境に良いものが作られたとしても、それが大量に出回れば、その分環境負荷は増してしまいます。
 LED(発光ダイオード)照明のCO2排出量は白熱電球の約6分の1で、削減効果は80%以上といわれています。
(例えば、https://www.jccca.org/download/12934?p_page=3#search)

 ここだけ見ていれば、照明をLEDに替えることによるCO2削減効果は非常に大きいです。
 しかし、それは照明の数が等しい場合のことです。もしくは使用量が6倍未満までなら、削減効果ありといえます。

 冬を飾るイルミネーションが日本で始まったのは、1981年の札幌が最初です。
(https://www.sapporo.travel/white-illumination/history/)
 その後、街を彩る冬のイルミネーションが全国に広まっていきました。ちなみに、私も学生時代に見に行った仙台の光のページェントは、1986年に始まりました。
(https://sendaihikape.jp/systemfile/wp-content/uploads/2020/12/88926b290f0aafe392f9d49aea0b972a.pdf)

 一方、あしかがフラワーパークや長崎のハウステンボスなどの大規模アミューズメント施設におけるイルミネーションは、2004年に始まった三重県の「なばなの里」が最初のようです。(※)
 そして現在、100万球以上の電球を使っている大規模な施設は40〜50ヶ所、街頭の街路灯や広場の装飾を含む小規模なものは全国で700ヶ所以上になるようです。(※)
 1980年にはゼロだったと考えられるイルミネーション施設は、現在では700プラス50ヶ所程度あることになります。

 過去と現在で日本全体の照明の数を比較することは困難ですが、少なくとも1980年にはゼロだったものが、現在では億単位の数になっていると推定されます(ハウステンボスは約1,300万球、あしかがフラワーパーク500万球以上、なばなの里650万球以上から、平均で500万球とした場合、50ヶ所で合計2億5000万球)。

 CO2削減効果について、これまでのやり方では、このLED照明の例のように「総数がどれだけになるか?」が考慮されていない場合があります。やったつもりの満足感だけでは、現実を見誤ってしまいます。

 最後に、幻想的なイルミネーションは人の心を癒してくれます。感動を与えてくれます。決してその存在を否定するものではありません。

(※)この2ヶ所については、ネットから原典に直接アプローチができませんでした(生成AIの回答)。

2026年03月03日